どんなレストランが嫌でしたか?

虐待防止講師養成研修》


2017年11月13日/法人本部

1.虐待防止講師養成研修を行いました

119日(木)宝安寺2階客殿にて、≪吉澤宏次氏≫を講師にお招きして『虐待防止講師養成研修』を行いました。この研修は、虐待防止についての法人の講師を養成するための研修で、法人の『虐待対応委員会』『権利擁護・虐待防止委員会』『新人オリエンテーション運営チーム』のメンバー30名が参加しました。

2.なぜ講師養成研修が必要だったの?

人権擁護と虐待防止についての法人内研修は今までも行ってきましたが、子ども分野と障害者分野を展開する当法人としては「講師役となる職員は、2つの分野の両方で学び合い、向上しあえる虐待防止についての考え方・伝え方を習得する必要がある」と考え、その方法を模索していました。

また法人がインクルーシブで多元的な価値観に重きを置きながら、多様な子どもたち・個性あふれる利用者さんと一緒に、経験も生い立ちも異なる職員どうしで、人権擁護と虐待防止に取り組むことが非常に必要になってきています。いままでよりも説得力・納得力のある「伝え方」を研究する必要性を強く感じていました。

そこでこの度、子ども分野と障害者分野での研修実績の豊富な≪吉澤宏次氏≫を講師にお招きして『虐待防止講師養成研修』を実施することになりました。

3.研修の内容 《どんなレストランが嫌だった?》

吉澤氏が問いかけます。

「あなたが今まで訪れたことのあるレストランで『嫌だったなぁ、もう二度と行きたくないなぁ』と思ったレストランとは、どんなレストランでしたか?」

 

こんなレストランは嫌だ!と、いろいろな意見があがります。

「まずい」

「店員の態度が悪い」

「味と値段が合っていない」

「店が汚い」

「料理が出てくるのが遅い」

 

吉澤氏は続けて言います。

「では、レストランを『福祉施設』に置きかえて考えてみたらどうでしょう。例えば『まずい』ということは、福祉施設に置きかえて考えると『保育・支援の内容がよくない』ということではないでしょうか。『店員の態度が悪い』ということは『利用者・保護者への接し方が悪い』ということではないでしょうか

 

 レストランのサービスを私たちの行う福祉サービスに置きかえて「私たちのお客様である、園児・利用者・家族・関係者が私たちに何を求めているか」について考えることから研修は始まりました。

4.大切なことは・・・

 その後、保育・支援を受ける側と提供する側の関係性、実際の虐待事例の検討、相手を褒めるワークなどを行い、①園児・利用者に対しての優位性を理解すること、②園児・利用者に対して受容的であること、③他者の意見を聴いて多面的に考えること、④職員間でリスペクトし合うこと、⑤プロ意識をもつこと、について学びました。

5.最後に

今回の研修で吉澤氏から教わったことは日々の職員の保育・支援において大切なことばかりでした。このことは「虐待防止というのは、何か『特別な何か』をすることで成しえるものではなく、日々の保育・支援によって成しえることである」ということを意味します。今回この研修を受講した30人には、学んだことを生かして虐待防止を進めていくことが求められます。研修は、学んだことを実践に生かしてこそ意味があるものとなります。受講した皆さん、力を合わせて虐待防止を推進していきましょう。


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