2019年1月9日(水)/茶のまある

お茶のま展 Vol.15 ≪加藤莞爾 水彩画展≫


“静けさ”が聞こえる絵
 「水彩画」という絵の性質でしょうか。しっとりとした静寂に包まれているような、しかし、木漏れ日が暖かい絵です。静寂といっても無音ということではなく、落ち葉を踏んで土が沈む音、遠くで鳴く鳥の声、水流の地響きといった描かれていない音が「耳を澄ます」と聞こえるような絵なのです。
 小田原や飯泉観音といった見たことのある場所だけでなくどれも懐かしい気持ちにさせるのは、絵の風景が心象風景と重なるからかもしれません。そしてそれは、海を染める夕焼けであったり、喧騒から離れた山の中であったり、誰もいない境内であったりするように、ふと、遠くから呼ばれたような風と湿り気を孕んでいるのです。
 作者の加藤さんはテニスが趣味で、コーチをされるほどの腕前です。水彩画を本格的に始めてもうすぐ7年ということですが、努力をする才能と極める集中力があるのでしょう。サークルには属さず、自分と向き合いながら気の向くままに絵を描いています。そんな加藤さんに絵を教えているのは、なんと“お茶のま展 vol.6”を開催した上田さんです。上田さん曰く、絵の道具の扱いを教えているだけとのことですが、刺激を受けあう関係って良いですね。



水彩画展は1月30日(水)までです。
ぜひ、ご来店ください☆

茶のまある 藤井
 
 
 
 

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