小田原愛児園の復興支援~桜の木のおはなし~
令和2年4月9日/小田原愛児園
今年も桜の花が綺麗に咲きました。
前回は小田原愛児園の復興支援について書かせていただきました。
なぜ被災地復興支援の名前が「想い出さくら基金」なのか、
今回はその時に出てきた桜の木のおはなしです。
それは長い間、小田原愛児園の子どもたちを見守り続けてくれた大きな大きな暖かい木でした。
その木は1951年11月26日小田原市万年町の大火の後、復興を願い高松宮殿下が御手植えして下さったものです。
長い年月をかけて大きくなったその木は春には柔らかなピンクの花が見る人の心に暖かい幸せを感じさせてくれました。
夏、新緑の冴えわたるころ、強い陽ざしから子どもたちを守り大きな日陰の下で遊ばせてくれました。
秋、木の葉が赤や黄色に色づき子どもたちが喜んで拾い集めていました。
冬、葉を落とした裸の木が作ってくれた素敵な陽だまりでたくさん遊びました。
しかし2011年9月22日、台風によりその木が倒れてしまったのです…。
倒れてしまった木を見て、心配そうにする子、なでなでしてあげる子…
言葉にできないけれどなんだか寂しい気持ちになりました。
この復興の木を何かの形で残したい!と考える園長先生。
桜の木はしばらく園長先生のお部屋の隣で寝ていましたが、
ある日、山口製材店さんとの出会いをきっかけに、
心のこもった形に姿を変えることとなりました。
さて、どんな形に姿を変えるのでしょうか…。
それはまた、次回のお話に続きます。